共同研究

  • collaboration

  • 統合進化科学研究センターでは、進化に関連した研究を進める上で相談したい、あるいは協力を求めたいといった研究者の方々に、アドバイス、センター内のメンバーとの共同研究、国内外のセンター外でマッチしうる研究者の紹介など、様々な連携を支援することで進化学研究を推進しています。

    本格的な共同研究に発展するかどうか不明な場合でも、お気軽に申請フォーム からご連絡ください。


現在進行中の共同研究プロジェクト

  • 大槻研究室
    トゥルク大学(フィンランド)との国際共同研究


    大槻研究室 トゥルク大学(フィンランド)との国際共同研究

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    大槻准教授はフィンランド・トゥルク大学のKalle Parvinen博士と、分散の進化理論に関する国際共同研究を進めています。様々なリスクにもかかわらず生物が子を分散させる理由を、進化の動学とゲーム理論を組み合わせて解明しています。両博士は長年の共同研究者で、相互訪問を繰り返すうちにParvinen博士は日本通に、大槻准教授はフィンランドが大好きになったとのこと。

  • 入江研究室
    台湾中央研究院との国際共同研究


    入江研究室 脊椎動物胚に保存されたボディプラン構成細胞の解明

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    入江教授は、台湾中央研究院のJu-Kai Yu 博士と、二国間交流事業の一環として、動物のからだの進化についての国際共同研究を進めています。脊椎動物の体の基本構造(ボディプラン)は、何億年の進化を通しても変化してきませんでした。この要因として、ボディプランを構築する発⽣段階そのものの保守性が明らかにされてきた⼀⽅で、ボディプランを構成するどういった構造、あるいは細胞種がより強固に保存されてきたのかは不明のままです。入江研究室と台湾中央研究院のJr-Kai Yu博士らは、脊索動物ボディプランのうちより変化した/変化してこなかった特徴を細胞レベルから探索し、ボディプランを構成する古い構造と新しい構造を明らかにしようとしています。

  • 木下研究室
    Human Frontier Science Program
    国際共同研究


    木下研究室 光沢シグナル:起源と認知と神経情報処理 HFSP #RGP023/2023

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    Dr. Casper van der Kooi (フローニンゲン大学, オランダ)および Dr. Darrell Kemp (マッコーリー大学, オーストラリア)との共同研究
    花や蝶の羽には、光沢のあるものと、そうでないものがあります。本国際共同研究では、生物物理・生態学・神経行動学という3つの異なる分野の研究者が共同して、光沢シグナルの物理的性質・生物学的意義、シグナルを受け取る動物の神経系の仕組みを明らかにすることを目指しています。本課題は、Human Frontier Science Program課題です。

  • 蔦谷研究室
    マレーシア・サバ大学との国際共同研究


    蔦谷研究室 マレーシア・サバ大学との国際共同研究

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    日本オランウータン・リサーチセンター、マレーシア・サバ大学、ダナムバレイ管理委員会などと共同で、マレーシアのボルネオ島に生息する野生オランウータンの長期生態学調査を実施しています。オランウータンは調査研究が困難な生物であり、野生オランウータンの長期調査を継続している研究チームは世界でも数えるほどしかありません。蔦谷研究室は日本で唯一のそうした研究チームです。

  • 渡辺佑基 研究室
    国際先導研究


    渡辺 佑基 研究室 国際的なバイオロギング研究の先導による人為起源海洋環境ストレッサーの影響解明

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    渡辺教授が率いる研究グループは、野生動物に計測機器を取り付ける「バイオロギング」の手法を使って、大型魚類、海生哺乳類、海鳥類、ウミガメ類などの環境応答を調べる国際共同研究を実施しています。代表的な5種の海洋環境ストレッサー(水温上昇、海氷減少、貧酸素化、海洋汚染、海中騒音)に着目し、個々のストレッサーおよび複数のストレッサーの相互作用が海洋動物や生態系に与える影響を明らかにすることを目指しています。

  • 入江研究室:京都大学医生物学研究所との共同研究


    免疫細胞の進化的起源

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    我々ヒトには様々な免疫細胞が働き、病原体からからだを守っています。生存に重要かつ、最も強く淘汰圧に晒されてきた細胞群であるといっても過言ではない細胞群ですが、これら免疫細胞の進化的起源はわかっていないことが多いの現状です。京都大学医生物学研究所の長畑特定助教は、入江教授のチーム(入江教授及びJason Leong博士)らとともに、この問題に取り組むべく脊椎動物のみならず、ウニやホヤなど幅広い動物種を使ってこの問題に取り組んでいます。

三浦半島共同研究プロジェクト

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  • 人の経済・社会活動が地球規模の変容をもたらす現代、その複雑な課題の解決に向けた基盤研究が切に求められています。このような課題を考察するうえで、非生物・生物のあらゆる階層・環境・人間社会が一つの集合体を成していると捉える包括的な視点が必要です。生態系はもちろんのこと、人間活動の多大な影響力の背後にある科学技術そのものの発展も、生物・非生物(人工物)を含み、様々な要素間の相互作用にもとづいています。 複雑適応系進化学研究部門のプロジェクトでは、複雑適応系(complex adaptive system; CAS)の概念にならい、各要素単体ではなく、多様な要素・階層間の相互関係・非線形のダイナミクスに着目し、共生・共働を促す新しい知識基盤の提供を目指します。三浦半島共同プロジェクトでは、複雑適応系進化学研究部門の研究の中でも特に三浦半島における CAS の視点を縫合した研究を支援します。

    三浦半島共同研究プロジェクトの詳細はこちらから。