印南 秀樹 教授
集団遺伝学・ゲノム進化学
印南 秀樹
教授
研究分野 | 集団遺伝学・ゲノム進化学 |
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進化のプロセスをDNAレベルで解析しています。例えば、二人のヒトのDNA配列を比べると、平均して約1000塩基にひとつ違いがあります。これは、ヒトとチンパンジーとの違いのおよそ1/10-1/15に相当します。このような違いが、どのような進化モデルで説明できるかということを考えます。特に、ダーウィンの言うような自然選択の力が、いつ、どこで(ゲノム中の)、どのように働いたか、そして、どのように現存する多様な生物種の形成に貢献したかを、明らかにしたいと考えています。手段としては、理論、データ解析、そして、簡単な実験を用います。私自身は長い間、理論を中心にやってきたのですが、研究室としてはデータ解析や実験も取り入れていきます。対象生物は、バクテリア、酵母から、植物、動物まで広く扱っています。この分野の若い世代のレベルアップを目標に、学生教育に力をいれます。ラボのメンバーには、自分で選んだトピックを自立して研究する姿勢を身につけてもらいます。トピック(および対象生物)の制限は、DNAの進化に関するのであれば、基本的にはありません。適応進化、遺伝子重複、遺伝子水平移動、性の進化、集団遺伝学の理論的解析など、ラボメンバーの研究テーマは多様です。
代表的な論文、著書等
- 1.Fawcett, J. A., and H. Innan, 2013. The role of gene conversion in preservation of rearrangement hotspots in the human genome. Trends Genet. 29: 561-568.
- 2.Innan, H., and F. Kondrashov, 2010. The evolution of gene duplications: classifying and distinguishing between models. Nat. Rev. Genet. 11: 97-108.
- 3.Osada, N., and H. Innan, 2008. Duplication and gene conversion in the Drosophila melanogaster genome. PLoS Genet. 4: e1000305.
- 4.Gao, L. Z., and H. Innan, 2004. Very low gene duplication rate in the yeast genome. Science 306: 1367-1370.
- 5.Innan, H., 2003. A two-locus gene conversion model with selection and its application to the human RHCE and RHD genes. PNAS 100: 8793-8798.